『エア』

エア (プラチナ・ファンタジイ)

エア (プラチナ・ファンタジイ)

 長いよー、長すぎだよー<エア。読み始めから2週間近くかかってやっと読了。長くてもそれだけ身の詰まった、「読んでよかった!」と心底思える小説だったら全然いいんだけど。正直、う〜ん・・、、、さほど面白く思えなかった。
 中国、チベットカザフスタンと国境を接するカルジスタンという架空の国の山奥の村キズルダーで、都市に行っては流行の服や化粧用品などを買い入れてきて、村の女たちに売っている「ファッション・エキスパート」のチュン・メイ。文明から隔離されたような村にも、「エア」という人間の脳に直接アクセスする最新のネットワークシステムが導入されることになり、一年後の実用化を控えてテストが行われる。このとき、隣家に住むタンばばさまが事故で亡くなり、メイの中に彼女の意識が住み着いてしまう。エアとはどんなものなのか、頑なな田舎の人たちの心は、進歩についていけるのか。メイは村人たちの意識変革に乗りだしていく・・。
 エアが本格的に導入された後のことが知りたかったのに、その手前で終わっちゃったし。SF的な展開よりは、閉鎖的な田舎の人間関係のほうに主眼が置かれているようだった。そもそもファッションってそんなに大事な要素なのか?レースの襟とかの話も、別にいいよって感じだった。
 解説には「心にメイのようなおばさんが住んでいる人には容易に共感できるだろう」とか書いてあったけど、私など心も体も立派なおばさんなのに、あんまりメイには共感できなかったんですけど??胃で妊娠するっていう設定も、胃散で焼けちゃって赤ちゃんが可哀想すぎていやだった。
 ただ一つ羨ましかったのは、イケメン好きなメイが好きになる男全てに愛されて、一夫多妻ならぬ一妻多夫みたいな家族を作って暮らすっていう・・。これって女の理想じゃん(汗)