8月に読んだ本。

8月の読書メーター
読んだ本の数:15冊
読んだページ数:5082ページ
ナイス数:34ナイス

憎鬼 (RHブックス・プラス)憎鬼 (RHブックス・プラス)
読了日:08月01日 著者:デイヴィッド ムーディ
ぬるい毒ぬるい毒
体のどこかに見えない小さい棘が刺さっていて取ろうとして必死に身動きするんだけど、余計刺さっていくような、嫌な感じがじわじわと来る小説で、気分が良くはないんだけど、興味深くてどんどん読んでいってしまう。要するに、良い小説なんじゃないかと思った。
読了日:08月02日 著者:本谷 有希子
コウモリの見た夢コウモリの見た夢
読了日:08月03日 著者:モーシン ハミッド
きょうも上天気  SF短編傑作選 (角川文庫)きょうも上天気 SF短編傑作選 (角川文庫)
特に気に入ったのは「オメラス〜」「ひる」「きょうも上天気」「明日も明日も〜」。もっとあまり知られていないマイナーな作家、作品を集めた浅倉久志傑作選も是非編んで欲しい。
読了日:08月03日 著者:フィリップ・K・ディック,カート・ヴォネガット・ジュニア,他
クロノリス−時の碑− (創元SF文庫)クロノリス−時の碑− (創元SF文庫)
面白かった!個人的には『時間封鎖』よりこちらの方が好き。最初頼りなかった主人公が、クロノリスを巡る動きに容赦なく取り込まれていくうちに、周囲の人間たちとの関係を深め、娘との絆も取り戻し、頼りがいのある男へ変わっていく。その過程も並みの文芸小説より読ませるし、クロノリスの謎と社会に与える尋常じゃない影響力の描写も、とても興味深くて一気に読まされてしまった。肝のクロノリスについては、ぼんやりとしか理解できなかったのだけど、読後感があまりにくっきりしてなくて却ってこの小説の魅力が増したような。
読了日:08月04日 著者:ロバート・チャールズ・ウィルスン
ローベルト・ヴァルザー作品集 1 タンナー兄弟姉妹ローベルト・ヴァルザー作品集 1 タンナー兄弟姉妹
一つの職が長続きしたことがなく、住む所も偶然出会った親切な人の好意に甘えたり、姉を頼って田舎町に暮らしたり・・という、どうしようもないダメ人間に見える主人公。が、彼の饒舌すぎる独白をずっと聞いていると次第に、あ、これも一理あるのかな、とか、ただ社会の歯車のひとつになってがむしゃらに働くだけが果たして人の正しい道なのかと疑問に思えたりしてしまう。周囲の人たちもなぜか彼に魅了され、あれこれと親切にしてくれるのだが、それもむちゃな話だと思うんだけど、どこかで納得してしまったり。変な小説・・なんだけど面白かった。
読了日:08月09日 著者:ローベルト・ヴァルザー
エコーズエコーズ
読了日:08月16日 著者:早瀬 乱
文字の導火線文字の導火線
読んだ本に対する真摯な態度というか公平な視線というか、好きな本もそれほど(多分)好きじゃない本も、同じように正面から向き合っていてすごいな〜っと思った。思い入れたっぷりというのじゃなくても、その本への愛が自然に伝わってくる文章って、どうやったら書けるのだろう。あとがき(本について誰かと語り合ってその後別れても、その人と本について語り合った記憶が熾火のように燃え続ける、とか日々生きていく中で澱んでいくものに、ある時手にした本の一行が光のように差し込むことがある、とか・・)の文章にも心揺さぶられた。
読了日:08月16日 著者:小池 昌代
百番目の男 (文春文庫)百番目の男 (文春文庫)
え、まさかそんな理由で?(笑)・・ミステリに詳しくないので良い作品なのかそうでもないのかよく分からないのだけど、面白かった。主人公カーソンと相棒ハリーのやりとりも良かったし、サイコパス の兄(ジェレミー)も好き(笑)
読了日:08月18日 著者:ジャック カーリイ
NOVA 3---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)NOVA 3---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)
読了日:08月21日 著者:大森 望
たまさか人形堂物語 (文春文庫)たまさか人形堂物語 (文春文庫)
読了日:08月25日 著者:津原 泰水
井戸の底に落ちた星井戸の底に落ちた星
読了日:08月26日 著者:小池 昌代
NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)NOVA 5---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)
「スペース金融道」「愛は、こぼれる〜」「ナイト・ブルー〜」がマイベスト3。次点が「アサムラール」かな。初めて読む作家が多く、他の作品も読んでみたくなった。全体的にレベルが高かった。
読了日:08月27日 著者:東 浩紀,伊坂 幸太郎,石持 浅海,上田 早夕里,須賀 しのぶ,図子 慧,友成 純一,宮内 悠介
アライバルアライバル
読了日:08月28日 著者:ショーン・タン
ものすごくうるさくて、ありえないほど近いものすごくうるさくて、ありえないほど近い
普通に感動する話なんだけど、あまりに技巧が凝らされていて素直に泣けないみたいな(汗)作者もきっと、素直に感動させるような小説なんて狙ってないんだから、こういう読後感でいいんだろうな。いや、おもしろかった!
読了日:08月29日 著者:ジョナサン・サフラン・フォア

読書メーター

 先月に引き続き、読書不調です。あまり意欲が湧かないんだけど、なんとなく読んでる感じ。「タンナー兄弟姉妹」『クロノリス』『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』などが良かった。小池昌代さんの書評本もとても良かった。