8月に読んだ本。

8月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:3585ページ
ナイス数:65ナイス

神様 2011神様 2011
『拡張幻想』に収録されていて本文は既読でしたが、川上さんのあとがきでまた新たな感動を覚えた。確かに、便利な生活を享受して何の問題意識も持たないでいた自分たちにも責任の一端はあるのだった。例え日常が決定的に変わってしまっても、淡々と生きていく、生きていること自体が大きなよろこび・・本当にそうだよなあと思う。
読了日:08月01日 著者:川上 弘美
虎よ、虎よ! (ハヤカワ文庫 SF ヘ 1-2)虎よ、虎よ! (ハヤカワ文庫 SF ヘ 1-2)
読了日:08月05日 著者:アルフレッド・ベスター
カンガルー・ノート (新潮文庫)カンガルー・ノート (新潮文庫)
読了日:08月07日 著者:安部 公房
ナタリーナタリー
読了日:08月09日 著者:ダヴィド フェンキノス
すべて真夜中の恋人たちすべて真夜中の恋人たち
読了日:08月09日 著者:川上 未映子
ドゥームズデイ・ブック〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)ドゥームズデイ・ブック〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)
読了日:08月14日 著者:コニー ウィリス
ドゥームズデイ・ブック〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)ドゥームズデイ・ブック〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)
読了日:08月14日 著者:コニー ウィリス
ビアンカ・オーバースタディ (星海社FICTIONS)ビアンカ・オーバースタディ (星海社FICTIONS)
ラノベを読んだことがないのでメタラノベと言われてもよく分からなかったのだけど、やはり筒井康隆だなという気配は濃厚で(笑)巨大○たちがわけの分からないことを言い出す場面は初期のドタバタ作品を思い出して笑ってしまった。特にヤーサマ○がツボだった。・・がやはり通常の筒井作品が読みたいなぁ・・太田が悪い。
読了日:08月21日 著者:筒井 康隆
ベルリン・アレクサンダー広場 (KAWADEルネサンス)ベルリン・アレクサンダー広場 (KAWADEルネサンス)
読了日:08月24日 著者:アルフレート デーブリーン
青い脂青い脂
初ソローキンでしたが、とても面白かった。最初の中国語や未来の未知の概念が混ざった新語での場面こそ少し読み難いのだが、我慢して通り抜けるとそこには見たこともない景色が広がって・・(笑)7体の文学クローンたちが作り出す物語も、後になって出てくるロシア文学の有名な詩人や政治家についても、もっと知識があれば更に楽しめるのに・・。青脂という謎の物質をめぐるミステリでもあり(ヴォネガットの『猫のゆりかご』のアイスナインを思い出した)数々のエピソードはグロテスクなのに奇妙に美しいという、すごい離れ技を難なく演じている。
読了日:08月29日 著者:ウラジーミル・ソローキン

2012年8月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター

 少なっ。でも『青い脂』や『ベルリン・アレクサンダー広場』など質・量ともにボリュームのある本を読めたからいいとする。『ベルリン〜』は、(大昔に読んだ『レ・ミゼラブル』みたいに)ある人物の主に影の部分をこれでもかってくらいに重厚に描いていて、心に響いたし、文学的にも価値のある作品だとは思ったけど、自分にはちょっと荷が重すぎたなー。読み終えて、もう何も言えない、言いたくないって感じだった(心底疲れた)。
 あと『虎よ、虎よ!』はすごく面白かったし、遅ればせながらばっかりだけど、『ドゥームズデイ〜』も良かったし、『すべて真夜中の〜』も期待してた内容と全然違ってて楽しめたし、『カンガルー・ノート』も個人的オールタイムベスト入りしそうなくらい良かったし・・。いやー、本って本当に良いものですね。