『有頂天家族』
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2007/09/25
- メディア: 単行本
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偉大な父・下鴨総一郎の子、矢一郎、矢二郎、矢三郎、矢四郎。責任感だけは強いが器の小さい長兄、井戸の中の蛙として引きこもりを続ける次兄、語り手で面白く生きられればよいと言いながら結構兄弟思いの三男、お子ちゃまだけど、意外なところで役に立つ四男、と、それぞれが精彩を放っている。でもいちばん心惹かれたのが彼らの母だ。どんなにできの悪い子でも、
「あなたたちがこの世にいるだけで、私はじゅうぶん」「それに、あなたたちは皆、立派な狸だものね。お母さんには分かっているよ」・・この我が子に対する絶対的な信頼・・。泣けた〜。