2月に読んだ本。

2014年2月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:3369ページ
ナイス数:61ナイス

プラットフォームプラットフォーム
読了日:2月1日 著者:ミシェルウエルベック
闘争領域の拡大闘争領域の拡大
読了日:2月2日 著者:ミシェルウエルベック
おはなしして子ちゃんおはなしして子ちゃん
読了日:2月4日 著者:藤野可織
ピースピース
読了日:2月5日 著者:ジーン・ウルフ
らんる曳くらんる曳く
読了日:2月6日 著者:佐々木中
マリーについての本当の話マリーについての本当の話
読了日:2月9日 著者:ジャン=フィリップ・トゥーサン
守備の極意(上)守備の極意(上)
読了日:2月12日 著者:チャドハーバック
守備の極意(下)守備の極意(下)感想
引き込まれた。ストーリーが抜群に面白いのはもちろん、登場人物一人一人のその時々の苦悩がとてもリアルに、身近に思えて時に苦しくなるほどだった。特に印象的だったのはヘンリーが意に沿わない試合の後、一人泣き、「泣き終えると、気分がいっそう悪くなった。…(試合中はアドレナリンが分泌し鋭い不安を生んでいたが)それがいま、起伏のない陰鬱一色の不快感に変わりつつあった。瞬間が来て過ぎ去り、次の瞬間が来て過ぎ去る。この連続が人生なのか」と思うところ。このように活きのいい小説をリアルタイムで読めるのはなんて幸福なのだろう。
読了日:2月12日 著者:チャドハーバック
血の探求血の探求
読了日:2月17日 著者:エレン・ウルマン
翻訳教育翻訳教育感想
翻訳家の方のエッセイには外れがない。野崎歓さんの翻訳以外の文章は初めて読んだのだが、とても面白かった。仏文学者なのに『ファウスト』話が多くて最初ちょっと意外だったのだが、翻訳家としての鴎外とネルヴァル、音楽と翻訳が似ていることなど、どの話題も楽しくて時間を忘れて読んだ。それぞれの翻訳家が身を削るようにして真摯な仕事をしてくれるおかげで、外国の優れた作品を読むことができるんだ、と改めて感謝の気持ちが湧き起ってきた。翻訳小説の読者がもっと増えればいいのに、という思いも(ずっと持っているんだけど)更に強まった。
読了日:2月20日 著者:野崎歓
もう一度 (新潮クレスト・ブックス)もう一度 (新潮クレスト・ブックス)感想
面白かった。ほとんど予備知識のない状態で読んだが、多少知っていたとしてもまさかこういう方向に進むとは想像もつかなかったと思う。事故で脳に障害を負った主人公が何をしてもリアルさを感じられなくなり、自分なりの方法でそれを掴もうと足掻く話…と要約してしまうと何も面白くなくなってしまう。少し前に読んだ『血の探求』もそうだったが、他人には理解できないが本人にとっては極めて切実な理由で奇妙なことをやり続け、挙句の果てには・・・という話が私は好きだ。惜しむらくは、私にはツボが違ったのか、ほとんど笑えなかったこと。
読了日:2月24日 著者:トムマッカーシー
言葉と歩く日記 (岩波新書)言葉と歩く日記 (岩波新書)
読了日:2月26日 著者:多和田葉子

読書メーター

 2月は面白い長編にたくさん当たったな。『プラットフォーム』、『血の探求』、『守備の極意』、『もう一度』と、どれも抜群に面白かった。
 あと、翻訳家のエッセイは前から好きでよく読んでいるのだが、野崎歓さんの『翻訳教育』もとても良かった。