4月に読んだ本。

2013年4月の読書メーター
読んだ本の数:15冊
読んだページ数:4132ページ
ナイス数:29ナイス

空間亀裂 (創元SF文庫)空間亀裂 (創元SF文庫)感想
正直「う〜ん・・・」って感じなんだけど、楽しく読めてしまうのはやはりディックだから。ディックじゃなくて全然知らない作家の作品だったら最初から読んでいない時点でもう・・・(笑)臓器を取られた凍民の話はどうなったのかなーっと思ってたら終わっちゃった(汗)いろいろ不満はあるけど、いいや(笑)
読了日:4月1日 著者:フィリップ・K・ディック
見知らぬ国へ見知らぬ国へ感想
NHKのプレミアムドラマで(佐野史郎演じる)晩年の北さんを見たばかりだったので色々身につまされながら懐かしく読んだ。・・・がまだ代表作といわれる長編はほとんど読んでないのだった。マンや辻邦生さん、遠藤周作さんなどゆかりの人たちの作品も。エッセイでは、辻さんが亡くなった時奥さんから「お母様から『宗吉をよろしく』と頼まれていたのに主人が先に逝ってしまってごめんなさい」といわれた、という話とか、「コロの思い出」のラスト、コロを思い出させる猫も自分も日々老いていく・・・という一文などに泣かされた。
読了日:4月2日 著者:北 杜夫
若い小説家に宛てた手紙若い小説家に宛てた手紙感想
軽い気持ちで手に取ったのだが読み始めた途端、居住いを正して真剣に読む体勢に。リョサがどれだけ真剣に小説というものに取り組んでいたかを、何気なく読んでいた小説というものがどれほど複雑な構造を持ち様々な技巧を用いて精巧に組み立てられたものだったのかを、知ることができた。特に興味を惹かれたのは最後の「通底器」の章だった。…が追伸風に、作品を詳細に分析した批評というものは作家にとって貴重な手引きとなるが、それでも尚そこには収まりきれない余禄のような要素があり、それが小説の醍醐味となる、という記述に胸が熱くなった。
読了日:4月2日 著者:マリオ バルガス=リョサ
ボヴァリー夫人 (河出文庫)ボヴァリー夫人 (河出文庫)
読了日:4月6日 著者:ギュスターヴ・フローベール
想像ラジオ想像ラジオ
読了日:4月8日 著者:いとう せいこう
SF JACKSF JACK
読了日:4月11日 著者:新井 素子,上田 早夕里,冲方 丁,今野 敏,堀 晃,山田 正紀,夢枕 獏,吉川 良太郎,山本 弘,宮部 みゆき,瀬名 秀明,小林 泰三
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
読了日:4月12日 著者:村上 春樹
404 Not Found (講談社ノベルス)404 Not Found (講談社ノベルス)
読了日:4月16日 著者:法条 遥
分身―あるいはわが小ロシアの夕べ (ロシア名作ライブラリー)分身―あるいはわが小ロシアの夕べ (ロシア名作ライブラリー)
読了日:4月18日 著者:アントーニイ ポゴレーリスキイ
巣窟の祭典巣窟の祭典
読了日:4月19日 著者:フアン・パブロ・ビジャロボス
母の発達母の発達
読了日:4月21日 著者:笙野 頼子
本読みの獣道 (大人の本棚)本読みの獣道 (大人の本棚)
読了日:4月22日 著者:田中 眞澄
工場工場
読了日:4月25日 著者:小山田 浩子
空気の名前 (エクス・リブリス)空気の名前 (エクス・リブリス)
読了日:4月26日 著者:アルベルト ルイ=サンチェス
火によって火によって
読了日:4月26日 著者:ターハル・ベン=ジェルーン

読書メーター

 今月は何と言っても春樹の新作!『多崎つくると〜』。発売日に買ってその日のうちに読みました(儀式といっても 笑)。『1Q84』に比べると小粒(もちろん長さもずっと短いし)なんだけど、面白くて一気に読まずにはいられなかった。ン十年も前からのファンだからかもしれない。全然好きじゃない人には大して面白くないのかもしれない。そこら辺がよく分からないのです。客観的に見られないから。
 あとは、ええと『ボヴァリー夫人』もすごくダメ女小説で面白かったし、『工場』(日本の新人作家さん)、『空想ラジオ』などもツイッターなどで話題になっていたので読んでみたのだが、期待に違わず面白かった。
 あと『空気の名前』と『火によって』。偶然にも同じ地域を舞台にした小説で、前者は詩のような幻想的な雰囲気の小説で、後者は庶民のリアル過ぎる惨めな生活と腐りきった政治が齎した悲劇を描いていて・・。意図したわけではないのに、何故か続けて読んでしまった。